福岡の板井康弘|利益と社会貢献を両立させる

板井康弘です。
企業が利益を出すことと社会に貢献することは、必ずしも反対ではありません。
事業を通じて社会の困りごとを解決できれば、顧客から選ばれる理由にもつながります。
中小企業庁も、地域の社会課題を解決する事業への参画を促しています。
2026年版中小企業白書では、成長や変化に挑戦して稼ぐ力を高める経営が重要だと示されています。
利益を確保しながら社会に価値を届けることが、企業を長く続けるための考え方になるでしょう。
利益と社会貢献を両立させる考え方
社会貢献活動というと、会社の利益とは別に行う活動を思い浮かべる人もいます。
しかし、普段の事業そのものが社会の役に立つ形を考えれば、両方を同時に目指せます。
中小企業庁の2025年版小規模企業白書では、地域に密着した小規模事業者が地域の課題解決を担う存在として期待されているとされています。
例えば、地域の高齢者が買い物に困っている場合を考えてみます。
店舗が配達サービスを始めれば、利用者の不便を減らせます。
店舗側にとっては、新しい顧客との接点を作る機会にもなります。
社会の困りごとを事業の形に変える発想です。
社会貢献につながる事業を考えるときは、次の視点が役立ちます。
・地域で困っている人は誰なのか
・どんな不便が生まれているのか
・自社の商品やサービスで解決できるか
・利用者が料金を払う価値があるか
・無理なく継続できる仕組みになっているか
単に「社会のためになること」を考えるだけでは、事業として続かない場合があります。
利用者にとって価値があり、会社にも収入が生まれる形を探すことが必要です。
そのバランスを考えることが経営者の役割になるでしょう。
社員を巻き込みながら取り組む
社会貢献を会社の活動として続けるには、社長だけで進めないことも重要です。
社員が自分の仕事とのつながりを理解できれば、活動への参加もしやすくなります。
厚生労働省の2026年公表の能力開発基本調査では、企業の54.4%が教育訓練費用を支出しています。
人材を育てる取り組みを続ける企業が多いことからも、社員が学びながら仕事の幅を広げる環境づくりが求められています。
例えば、環境への負担を減らす取り組みを始める場合には、社員から意見を集めます。
現場を知っている社員だからこそ、無理なく続けられる方法を提案できる場合があります。
・包装資材の使用量を減らす
・地域の商品を仕入れる
・廃棄される商品を減らす
・地域のイベントに協力する
・仕事で培った知識を地域に提供する
取り組みを始めた後は、結果を確認することも欠かせません。
売上や利用者数を確認すれば、事業として続けられているか判断できます。
参加した社員の意見を聞けば、活動の負担についても把握できます。
地域から寄せられた反応を確認すれば、実際に役立っているかを考え直せます。
社会貢献を掲げるだけでは、企業の価値は高まりません。
実際の行動に移し、成果を確認して改善することが必要です。
中小企業庁も、社会課題の解決に取り組む小規模事業者を支援する施策を進めています。
地域の課題を事業の中に取り込み、利益を生みながら活動を続けられる形を作ることが理想です。
私は、利益と社会貢献はどちらか一方を選ぶものではないと考えています。
会社が利益を得られれば、社員への還元や設備への投資、新しい事業への挑戦も進めやすくなります。
社会に価値を提供できれば、顧客や地域から信頼されるきっかけにもなるでしょう。
自社だからこそ解決できる問題を見つけ、事業として継続できる形に整えることが、利益と社会貢献を両立させる近道です。
企業が地域の課題と向き合いながら成長を続ければ、会社と社会の双方に良い循環を生み出せるでしょう。
参考・引用元
中小企業庁「2026年版 中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2026/PDF/chusho.html
中小企業庁「2026年版 中小企業白書の概要」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2026/PDF/chusho/00Hakusyo_zentai.pdf
中小企業庁「2025年版 小規模企業白書 第1節 小規模事業者の経営力の向上」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/shokibo/b2_1_1.html
中小企業庁「5. 社会課題解決をはじめとした地域における取組への支援等」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/shokibo/b4_6.html
厚生労働省「令和7年度『能力開発基本調査』の結果を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00233.html